2024年12月14日
症例122 40代女性の自律神経失調症状
ブログ
こんにちは!副院長の藤森です。
今回は「めまい」「耳閉感」と数か月前より続く「食欲不振」「倦怠感」「疲れやすさ」などでお困りの患者様の症例です。
目次
患者様について
O様 40代 女性
来院の2~3日前より激しいめまい・ふらつき・耳閉感を発症してから来院されました。
それまでも体調が良いというわけではなく数か月前より食欲不振・倦怠感・疲れやすさを感じている状態でした。
どのようなことが考えられる?
診察を行っていくと「疲労状態」「胃腸の動きが悪い」「自律神経が乱れている」などの所見がみれられました。
まず、めまいとふらつきですが、診察の結果考えられたのは耳の奥にある三半規管という身体のバランスや傾きを検知している部分の機能が低下していると考えました。この三半規管の働きが低下する要因として「必要な栄養の不足」が考えられました。
胃腸が弱り、吸収される栄養が少なくなると耳の中も栄養不足の状態になります。栄養が足りなくなった三半規管は正常に働くことができなくなりバランス感覚の失調を発し「めまい」「ふらつき」といった症状を引き起こしていました。
食欲不振は胃腸の動きが悪いため発症し、倦怠感・疲れやすさは栄養の吸収が足りないことで発症しています。
胃腸の弱りですが、これにも原因があります。
それは「日常生活での疲労」と「自律神経の乱れ」です。
仕事や日々の労働で体は弱っていきます。ここで体が回復できてていれば疲労は溜まらないのですが、上記にあるような栄養不足の状態なので上手く回復できません。恐らくスタートは「日々の疲労→体が弱る→胃腸が弱る→疲労が回復しない→日々の疲労→体が弱る→胃腸が弱る」の負のサイクルに至っていると考えました。
もう一つの自律神経の乱れですが、これは「日々の疲労」と「ホルモンバランス」から乱れます。
自律神経は元気で体力がある人であればそう乱れることはありません。でも疲れがたまっていて体力が低下している人は自律神経が乱れやすくなる傾向にあります。これは上記の疲労と胃腸の負のサイクルでより悪化していきます。
ホルモンバランスは主に更年期に近づくと乱れやすくなります。卵巣から分泌されるホルモンが少なくなると体調が変化するのでそれに合わせて自律神経の調整が狂いやすくなります。
などなど諸々の原因があって体調を崩しているようでした。
治療は?
治療の基本方針は「胃腸を元気にして栄養がしっかり身体に入るようにすることとホルモンバランスを整えることで栄養不足と自律神経の乱れを無くし症状を改善させていく」という方針で治療を始めました。
※治療の途中に大きいストレスがかかり一時的に症状が乱れますが、割と早期に立ち直ります。治療の目的は症状を治すこと・減らすことですが、何か体調を乱すようなトラブルに見舞われた際に自力で早く立ち直れるようにできるようにします。
1回目:2~3日前からのめまい、耳閉感、疲れやすさ、ダルさ、食欲不振の症状で来院。最初の数回は1週間に2回のペースで行う。
2回目:めまいは起きていない。食欲が少し出てきた。
3回目:めまいは起きていない。耳閉感は少しある。
4回目:めまい・耳閉感ともに発生せず。夜もよく眠れる。次回より1週間に1回の治療ペースへ。
5回目:めまい・耳閉感は無いが、生理後にだるさ・しんどさがつよくなった。
6回目:1日だけだるさがあったが概ね元気に過ごせた。次回10日後
7回目:大きなストレスがかかり不安になり食欲が低下、眠れない。ストレスがかかるまでは元気だった。
8回目:メンタルは立ち直り不安感は無くなった。少し眠れるようになったが日によっては眠りにくい、食欲は少し戻ってきた。
9回目:体調はだんだん良くなりつつある。少しだけ早く目が覚める。
10回目:調子は良い。今までよりもだるさや疲れは感じにくくなっている。以降2週間で治療を行い、改善とともに治療間隔を開いていきます。
体調がよくなるまで10回、約2ヶ月ぐらいの治療期間でした。以降は体調が良い状態を維持できるようにしています。
施術者の思い
少し不調が増えていると感じつつも「まあとりあえず動けるからな・・・」とある程度元気な間はどうにかなりますが、一定のラインを越えてしまうと不調がドッと出てきます。今回のO様もそのような感じでしたが、重症化する前にお越しくださったので割と早期に体調がいいところまでもっていくことができました。このまま良い体調を維持して頂けるよう尽力して参ります。
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