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2024年11月22日

症例120 更年期の自律神経失調による不眠・首肩こり

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こんにちは。院長の小畑です。





今回は、更年期に多く発症する「自律神経失調症」が原因で不眠と首肩こりにお悩みだった患者様の症例です。





患者様について





M様、50代 女性





不眠の状態は寝つきに時間がかかる・途中で目が覚めてしまう・寝てもスッキリしない・夢をよくみる(睡眠が浅い)なという状況でした。





首肩こりは、常に動かしたくなるような気持ち悪さ、首を後ろに倒したり・首を左右に回す動作で首肩に張りや痛みを感じるという状況でした。





原因は何が考えられる?





更年期には「自律神経」が乱れやすくなります。基本的にはホルモンバランスが崩れるとそれに引っ張られる形で自律神経も乱れるようになります。





自律神経は、活動時に働く「交感神経」とリラックス時に働く「副交感神経」の2つ別れます。





交感神経が働きすぎたり、副交感神経の働きが悪くなったりしていると自律神経失調症の症状が出ます。





睡眠時に交感神経が働きすぎると頭が活性化してしまうので「不眠」の症状が出やすくなります。





また、交感神経の働きが強すぎる場合は色々なことに「神経質」になってしまいやすくなります。音がうるさく感じたり・明かりがまぶしく感じたり・周りより寒さ暑さを感じやすい・痛みに敏感になったりといろいろと気になりやすくなります。





この気になりやすい状況を「感覚過敏」と呼んでいます。人は「聴覚」・「視覚」・「温度覚」・「痛覚」などいろいろな感覚をもっていますが、交感神経が働きすぎるとこの感覚が敏感になりすぎてしまったりするのです。





実は「首肩こり」もこの一環で発症している場合があります。首にある痛みや感覚の神経が敏感になると首や肩に違和感・気持ち悪さ・張った感じ・痛み・ダルさなどを引き起こしたりします。





また睡眠時も音や人の動きを感じてしまいがちなので不眠の症状も起きやすくなります。





治療は?





基本方針はホルモンバランスを整えること、自律神経を整えることの2つで不眠と首肩こりの症状を治療していきます。





1回目:主訴は不眠と首肩のこり。最初は週に1回の治療からスタート。





2回目:少し首肩のこりは軽減しているがまだある。





3回目:首肩のこりは軽減傾向。不眠も寝つきが良くなっている。





4回目:前回同様。





5回目:首肩の感じは前回同様。寝つきも良く、夜の目覚める回数が減少傾向。症状が落ち着きつつあるので次回からは2週間に1回の頻度へ。





6回目:首肩のこりは少しあるがかなり軽減している、寝つきが少し良くない、目覚める回数は減っている。





7回目:首肩のこりはあまり感じない時が多い。寝つきは良い。目覚める回数は少ない状態を維持。





8回目:ねつきや睡眠の状況はかなりいい。首肩はある程度良い状態を維持できている。次回より3週間に1回の頻度へ





9回目:日によって多少首肩のこりはあるが当初よりかなり感じにくくなっている、睡眠は良い状態を維持できている。





ここまでの回復に9回、期間は約3ヶ月ぐらいで改善しました。





これ以降は1ヶ月に1回の頻度で良い状態を維持できるようメンテナンスを行っています。





施術者の思い





更年期のホルモンバランスの乱れによって自律神経も乱れてしまうというのは上記の文面や他の症例でもお話していますが、自律神経が乱れたことで「首肩のこり」という意外なものまで発症していることがしばしばあります。





40代~60代前半で何か不調がある場合はホルモンバランスと自律神経の問題を疑ってみてください。


要鍼灸院 とみお院

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