BLOGブログ

2023年03月17日

症例100 膝が痛くなった高齢女性

症例


こんにちは。副院長の藤森です。





今回は急に膝が痛くなり歩行がしにくくなった患者様の症例です。





※目次の項目をタップまたはクリックしていただくとジャンプいたします。




目次



  1. 患者様について

  2. どんな状態だったの?

  3. どの部分を傷めたの?

  4. どのように治療していくの?

  5. どのように治っていったの?

  6. 東洋医学的見立て

  7. 施術者の思い





患者様について





S様 80代 女性





来院の3日前より右膝が痛くなり歩きにくい、急に痛くなったので心配になりご来院されました。







どんな状態だったの?





立位で膝を半分くらい曲げた時に膝の前面が痛い、歩行は歩き始めと時間が長くなってくると痛みを感じやすくなるといった状態でした。





急性の膝関節周囲炎であると推測しました。





膝の炎症は仕事やスポーツによる使いすぎや変形などで起きるのが一般的ですが、些細な動作でもタイミングが悪ければ強めに傷めてしまうケースもあります。例えば気温が低くて、庭仕事で屈んでいる時に急に立ち上がったりすると動作に膝の筋肉や関節がついてこれず軟骨や靭帯を傷めてしまう…ということが起きたりします。







どの部分を傷めたの?





右膝のお皿の外側の部分を傷めているようでした。









膝のお皿の裏側には大腿四頭筋とよばれる太ももの筋肉の太い腱が通っています。このお皿裏と太ももの筋肉の腱が膝を曲げた時に擦れて痛みを発しているようでした。また歩行などで負担がかかると患部が腫れより擦れやすい状態になり痛みを発しやすくなっている状態でした。







どのように治療していくの?





S様の膝は言わば「ケガ」です。膝の腱の一部が損傷して腫れて痛みを発しています。すり傷が治っていくのと同じで腱の傷が治っていくようにする必要があります。





腱が治っていくには必要な栄養(タンパク質やコラーゲンなど)がしっかり運ばれている必要があります。





そのために必要な栄養の消化吸収を胃腸に促し、かつ膝の傷めている腱に吸収した栄養がいきわたりやすくするように治療していきました。







どのように治っていったの?





治療回数は5回、約1か月で回復しました。





1回目治療後:腱の熱を取り炎症を減らすように施術。少し膝を曲げやすくなった。次回1週間後。





2回目:大きな変化はなし。治療の方向性を変え腫れを引かせるように治療。少し膝が曲げやすくなった。





3回目:膝を曲げやすくなっている。歩行も少ししやすくなった。





4回目:さらに症状が軽減。歩行時の痛みはないくらいになっている。次回2週間後。





5回目:調子よく過ごせている。歩行や膝を曲げた時の痛みは感じない。治療終了。





このような流れで回復されていきました。







東洋医学的見立て





※ここでは東洋医学の診察に基づいた解説を行います。専門的な内容になりますので興味のある方だけお読みください。





脈:緩やや滑、左右尺位沈位内側弱、69難脾虚、疾科の所見はみられなかった。





舌:淡紅





その他:やや便秘気味、手足の冷え、食後眠くなる





以上の所見から脾腎陽虚傾向があるとみて治療。主に脾虚の治療がメイン。





主に使用したツボ:水泉、太白、足三里







施術者の思い





急に体のどこかを傷めるということはよくあるお話かと思いますが、傷める場所によっては回復に時間がかかるケースもあります。今回のS様は80代ということ、傷めている部位が筋肉に比べて治りにくい腱であることをふまえるとかなり早く回復した症例であります。鍼灸治療は魔法ではありませんので傷ついた部位を即座に治すことはできませんが、自然治癒に比べると平均して2~3倍は早く回復させることが可能です。





※全ての症例にあてはまるというわけではございません。


要鍼灸院 とみお院

CONTACT

お問い合わせ

LINEでのご予約・お問合せはこちら
(※当日予約はお電話のみで受付)

友だち追加奈良・とみお院LINE予約

友だち追加大阪・大東院LINE予約

お電話でのお問い合わせはこちら
奈良・とみお院

0742-31-2425

大阪・大東院

072-865-1205 ※ご連絡される院にお間違えがないか(とみお院か大東院か)ご確認くださいませ。
※営業のお電話は全てお断りしております。

とみお院 SNS

大東院 SNS