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2019年12月07日

症例41  膝の痛みでお悩みの男性

症例


今回は膝の痛みで来院された患者様の症例です。




目次



  1. 患者様について

  2. 西洋医学的見立て

  3. 東洋医学的見立て

  4. 治療方針

  5. 治療と経過

  6. 施術者の思い


 




患者様について





Y様 78歳 男性 主訴:右膝を曲げた時の痛み・歩行時の痛み





既往歴:数年前に悪性リンパ腫を発症し抗ガン剤治療を実施し現在経過観察中





4年前に脊柱管狭窄症の手術をされ現在の経過は良好。





その他心房細動など







西洋医学的見立て





変形性膝関節症…加齢により膝の骨が変形してO脚になっている。変形により関節が狭くなっているため膝が曲げにくい。※Y様の場合は手術など必要の無い軽度の変形。





膝まわりの筋肉が硬い… 膝まわりの筋肉(大腿四頭筋)が硬くなったことにより関節が縮んだ状態。





変形で関節が狭くなり曲がりにくくなっているところに、膝の周りの筋肉が硬く縮んだことで余計に関節を狭くしてしまい痛みがでている、と筋肉や関節の状態から判断しました。







東洋医学的見立て





東洋医学的に身体の内側の原因を調べていくと





脈は沈んで細く、舌は暗い薄ピンク色、苔も白い苔が多い。





沈んだ脈や暗めの舌の色は身体を温める力が弱り、冷えていることを表しています。





身体を温める機能が落ちて冷えると膝の筋肉や関節では以下のことが起きやすくなります。





・関節の周りの筋肉や靭帯などが冷えて固まりやすくなる。





・関節の周辺が冷えて硬くなり、余分な骨が形成されて変形しやすくなる。





・胃腸の栄養を吸収する力が低下すると膝の筋肉に十分に栄養を含んだ血を送れなくなります。その結果、筋肉が栄養や潤いを失い硬くなります。





身体の内側の情報から、このような理由で膝の筋肉や関節が硬くなり痛みが起きていると判断しました。







治療方針





ここで一番重要なのは固まった筋肉を柔らかくして狭くなった関節を広げることです。そうするとY様の膝は曲がりやすくなります。筋肉をゆるめる方法は3通りあります。





1.胃腸の動きを改善して膝周りの筋肉や靭帯に十分な栄養がある血を送れるようにする。





2.身体を温める機能を上げて、冷えて固まっている筋肉や関節をゆるめる。





3.膝周りの硬くなっている筋肉や連動する部位に直接鍼やマッサージをすることでゆるめる。





これらの方法を使って膝周りの環境が良くなっていくよう働きかけました。







治療と経過





治療は以下のようなツボ選びで行いました。





◎身体を温める働きを上げる為の足の甲やくるぶしにあるツボ





◎筋肉の栄養状態を改善する為の膝の内側にあるツボ





◎膝まわりの筋肉をゆるめる為のツボ





週1回の治療をおすすめしました。





2回目、膝を曲げる痛みが最初を10として3くらいになりました。





3回目、膝を曲げる痛みは1~2ぐらいに。唯一下り坂の歩行が痛むようでした。経過は良好なので10日に1回間隔の治療に移行。





4回目、5回目で残りの痛みが徐々に緩和。





6回目、歩行時の痛みが消失し下り坂でも痛みが無いことから治療は終了。また症状が出たらご連絡下さいとお伝えしました。それから半年以上経ちますがまた痛くなったというお話は聞いていません。







施術者の思い





高齢で膝の痛みがある方は変形を伴っていることが多いです。





Y様のように手術の必要が無い軽度の変形によるものなら比較的早期に回復されるケースが多いです。





手術をしなくても改善する可能性があるという事を知って頂ければ幸いです。





【使用したツボ】復溜・陰谷・曲泉・衝陽・湧泉・陽陵泉・腎兪など




要鍼灸院 とみお院

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