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2019年10月24日

症例37 ぎっくり腰にお悩みの女性

症例


こんにちは。
今回は急性腰痛、いわゆる『ぎっくり腰』の症例をご紹介します。
ぎっくり腰といってもその症例によって回復にかかる時間や治療回数はかなり差があります。





今回は一回の治療でうまく症状が落ち着いた例をご紹介します。




目次



  1. 患者様について

  2. 西洋医学的見立て

  3. 東洋医学的見立て

  4. 治療の経過

  5. 施術者の思い


 




患者様について





M様 55歳  女性主婦
主訴: 右腰の痛み
経過:  12日ほど前より痛みが出てきた。20日前にスキーへ行き、温泉で転倒した。その1週間後くらいから痛みが出始めた。時間が経てば治ってくるかと思っていたが、だんだん痛くなってきた。







西洋医学的見立て





◎長時間同一姿勢からの動作はじめに痛む。この症状の出方になる場合、筋肉系というよりは関節周囲の特に椎間板付近に炎症がある場合が多いです。





◎ピキッと走る痛み。くつ下を履く動作や前屈をした時に痛みが出る。腰を背屈した時の痛みはない。





◎前屈時の腰痛は、腰回りの筋肉や靭帯に炎症があるパターンか、もしくは椎間板前部に炎症があり、前屈時に圧がかかると痛むパターンのどちらか。
上記3つの要素から椎間板前部付近に炎症があるのではないかと推測。普通の立位では痛みが出ないのと、まっすぐ立てているところから炎症は軽度であるとみました。











東洋医学的見立て





脈は表面に浮き気味。やや緩く丸みを帯びる。脈が沈んで弱い位置がある。





舌はボテっと膨らんでいて、下周りに歯の痕がある。表面は水分が多い。
以上のことや問診から、◎体の表面に少し冷えがあり、◎胃腸の働きがやや弱く栄養や水分の吸収が滞り気味。◎疲労がたまっている





体表面の冷え→背中の筋肉の緊張を、胃腸の疲れが→椎間板、関節周りのむくみを、疲労→腰のインナーマッスルの緊張を、
生んでいると読み、その3点を解決できるツボを選ぶことにしました。







治療の経過





治療時、手足に3本の針を打ったところで立位で前屈した時の痛みが五割以下に軽減しました。









そこから残りの症状を取ってしまおうとさらに二本腰痛を鎮痛させるツボに針をしたところ、痛みが戻ってしまいました。





そこで返し針をしたところ、6割程度のところまで痛みが減ったのでその日の治療をそこで終了しました。





「椎間板の負担は減らしてあります。椎間板は負担を減らしてから実際に腫れと炎症が引くまで少し時間差があるので数日後に楽にもう少し痛みが引いて来ます。」とお伝えしました。





その後しばらく来院がなかったのですが、3ヶ月後にご来院された際、「あの後2日後に痛みが完全に消えて治りました。」とのご報告をいただきました。





【主に使ったツボ】衝陽、臨泣、外関など







施術者の思い





ぎっくり腰には、
その場で痛みが軽減するもの
鍼灸の作用から症状の軽減に時間差があり、治療直後よりも数日後に症状がグッと良くなり始めたりするもの
があります。
これは椎間板付近は血管がなく、組織の代謝が遅いからです。





発症から少し時間が経っていた事と、炎症が比較的軽度だった為、一度の治療で大きな効果を生むことができました。





ぎっくり腰にも腰のどの部位を痛めているか、炎症の重さなどによって経過に差が出ますが、確実に回復を早めて日常への支障を早く減らすことができます。ぎっくり腰でお悩みの際はぜひお気軽に当院にご相談下さい。


要鍼灸院 とみお院

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