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2019年08月02日

症例31 もだえ苦しむ女性(不安感)

症例


こんにちは。藤森です。




目次



  1. 患者様について

  2. 西洋医学的見立て

  3. 東洋医学的見立て

  4. 治療

  5. 施術者の思い


 




患者様について





Yさん 80代 女性





主症状は胸がもだえるように苦しくなりしんどくて何も出来なくなることと不安感でした。ほかにも顔が火照って熱くなる・体温がずっと微熱状態であるなど体温調整機能の異常、頭痛、肩こり、腰痛、膝の痛み、坐骨神経痛などたくさんの症状をお持ちの患者様です。最初ご来院頂いたときはしきりにしんどい、しんどいとおっしゃられていました。







西洋医学的見立て





顔や上半身の火照り、微熱状態が続くなどの体温調整の異常は、





甲状腺の異常、





生殖器系のホルモン分泌の異常、





脳下垂体のホルモン分泌細胞の異常、など





様々な病気が疑われます。ですが、それらの病気が血液検査や画像検査などで視覚的に見つからない場合、自律神経の失調であることが疑われます。この患者様は大きな病気が見つからないことから、これに該当していました。





自律神経が失調すると交感神経(身体を活動的にする神経)と副交感神経(身体を落ち着かせる神経)のバランスが崩れます。この患者様のタイプだと交感神経が強くなっている疑いがありました。交感神経が高ぶると心拍数や血圧の上昇するのでこれにより体温が上がり、心拍数の上昇で動悸がしたり、心臓に負担がかかり胸が苦しくなることがあるからです。







東洋医学的見立て





東洋医学的では、症状と「内臓機能の衰えや高ぶり」とを関連付けて考えていきます。





今回のようなケースでは、胸の苦しさ・不安感などは心臓機能の失調によるものであると考えます。





とくに心臓に熱がこもっている(高ぶっている)ときなどは顔の火照りを伴うこともあります。ですので序盤ではこのケースは心臓の熱によるものだと判断し、心臓の症状を抑え精神的に落ち着ける治療をいたしました。ところが数回治療を行うなかで、あまり症状に変化がありませんでした。心臓の症状を抑えるだけでは不十分だったのです。





身体の中で熱を冷やすものは水です。その水の管理、循環を行っているのが腎臓です。東洋医学では心臓は火の臓器、腎臓は水の臓器とされ、互いに温まりすぎたり冷えすぎたりしないようバランスを保っています。その腎臓の「水」としての冷却する働きが弱ったために、「火」である心臓が熱を持ちこのような症状がでていたのでした。







治療





使用したツボは主に心臓の熱を冷ますツボ腎臓の冷却機能を上げ体に潤いをもたせるツボを選択。





治療開始から2カ月程で症状が落ち着き始めましたが体温は少し高く、まだ辛い日も多いようでした。





半年程で体温が下がり安定しはじめました。日常生活もそんなに苦しいこともなく過ごせるようになってきたので肩のこりや膝腰の痛みも気になり始めた為治療の方針も腎臓の冷却機能を補いつつ他の痛みの疾患を治療していくようになりました。





現在も治療は続けておりますが、来院された当初と比べると別人のように元気になられています。







施術者の思い





もともと料理がお好きなYさん、「今では存分に作ることが出来るくらい元気になれた」と、「治療頑張ってくれてありがとう」と、そう言って頂きました。





本当に治療家冥利に尽きるお言葉です。





私が診させて頂いている全ての患者様にそう言って頂けるよう、より一層精進して参りたいと思います。




要鍼灸院 とみお院

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