2019年04月29日
症例21 首の痛みは以前の事故のせい?
症例
こんにちは。今回は20年ほど前に車の追突事故でムチウチになって以来、右側の首がつっぱったり、痛かったりする患者様の症例です。
目次
患者様について
44歳、女性、主婦
主訴 : 右側の首の張りと痛み伴う症状 : 手足の冷え、しもやけ、しっかり寝ても疲れが残る、夢を多く見る。
お母様のご紹介でご来院。右側に頭を向けると、首の痛みと突っ張りがあり車の運転時などにつらい。ご本人の記憶にあるのは20年前の追突事故以来とのこと。
事故と首の痛みとの因果関係までははっきりしないが、痛みを軽くしたいようでした。
所見
ご本人は事故の影響との印象が強いようですが、事故自体は20年も前のことなので、事故からの影響は小さいかもしれないと考えました。
おそらく、首の骨の骨格的な歪みが起きていて首を痛めやすくはなっているだろうと推測しました。
ただ、現在起きている首の張りには他の原因も絡んでいるだろうとかんがえました。
そこで脈をみたところ、脈の状態から感情の偏りがある所見が得られました。
心療内科的な疾患はないので、心配症気味で普段から頭の中で色々な事を気にかけているのかもしれないと読みました。
舌が赤く、体に熱がこもる体質のようだったので、肩の張りという症状からみて体全体への潤いが足りないのだろうと考えました。
筋肉がきちんと潤っていないと筋肉が硬くなり、コリを引き起こします。
燻製されたハムは水分が飛んで硬くなっていますよね?それと似ています。
治療と経過
まず首の筋肉や骨格にかかる負担を減らすため、肘のところにある曲池(きょくち)というツボに針をしました。
ここで首はやや緩んだのですが、まだ十分ではありません。そこで筋肉に潤いを持たせるため、膝の内側の陰谷というツボを選択。
すると首がさらに緩みました。
そして感情の偏りを整えるツボとして三陰交を選択。
するとさらにストンと首の張りが緩み、首が施術前より回るようになったので治療終了。
少しツボを変えながら同様の治療をさらに二回ほど繰り返しました。すると、車の運転をしていても首の辛さが全く気にならなくなったとのことでした。
あとは首の状態を維持していく必要があるので、現在はメンテナンスがてら2週間に1回ほど通院していただいております。
過去の事故やケガの影響だと思っている症状、みなさんもあるかもしれませんね。
でも実際は遠い過去の事故やケガとは関係のないところに原因がある場合もよくあります。
みなさんもその原因を突き止めてみませんか?
気になった方はお気軽にご相談ください。
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