2019年04月27日
症例20 膝痛で困っていた女性
症例
こんにちは。今回は膝の痛みでお悩みだった50代女性の症例をご紹介します。
目次
患者様について
Dさん女性50代後半
主な症状: 膝痛
2ヶ月前から少し膝が痛みはじめていたDさん。
整形外科でヒアルロン酸注射をしてもらっていたそうですが、ズルズルと痛みは続いていました。
そして2ヶ月ほど経ったある日、膝の裏がとても痛くなり、曲げられない。曲げられないからしゃがむことができない。
という状況でご友人からのご紹介で当院にご来院されました。
所見
鍼灸治療は初めてとのこと。
お身体を診させていただくと、頻尿の傾向があり、尿切れも悪く、泌尿器の働きが弱い兆候がありました。脈を診ても、体の水分代謝が悪く余分な水分がたまっていました。
また腰痛もあり、そこからくる坐骨神経痛もあるようでした。
治療と経過
そこで、泌尿器(腎臓)の働きを良くするツボに針をすることに。足首と腰の二ヶ所に鍼をしました。
東洋医学では腎がしっかりしている人は老化せず体が強いと考えます。逆に腎が弱ると老化が進み、骨が弱くなって変形が起きやすくなります。
そんな時に特に症状が現れやすい場所が腰や膝。
ですから腎が弱い人は腰や膝に症状が現れやすいのです。
腎の働きを高めて、水分代謝を良くし、腰や膝の関節内のむくみを取るように心がけました。
また膝の患部には炎症が起きていましたので患部の痛み止めの針を二ヶ所。
痛くない方の脚と、患部の膝裏にも一本。
当院では痛み止めの針に、痛くない方の脚や腕のツボを取ることがあります。
その場で膝が曲げやすくなり痛みが減ったので治療を終了。
4日後に2回目のご来院をされました。
1回目の施術後一時的に痛みが強くなり、2日経って一気に痛みが引いてきたとのことでした。診ると、すでに前回曲がらなかった膝が普通に曲げられるようになり、まだ完璧ではないですが、しゃがむこともできるようになっておられました。
最終的に痛みが軽くなったのですが、一時的に痛みが強くなったのは、Dさんの体が敏感な体質をされていたためにDさんのお身体が持つ刺激の許容量を少し超えた刺激量になっていたことが大きな要因でした。
お身体が敏感であることは診察の段階でわかっておりましたし、針の本数も少数にまとめたのですが、まだDさんのお身体には刺激が多かったようでした。
Dさんは一時的に痛みが強くなったことが少し怖かったようでしたのでその日の施術はマッサージによる施術を施しました。
3回目のご来院時には膝の痛みはほぼありませんでした
Dさんは膝の痛み以外にも日替わりで、肩こりが出たり、腰痛が出たり、掌蹠膿疱症という皮膚の症状が出たり、過剰な食欲が出たりするので今も通院中です。
なお、現在は鍼灸治療も刺激量や本数をさらに調整し、何の恐怖感もなく受けていただけています。
使用したツボ
太谿、志室、陽陵泉、委中など
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