2019年04月08日
症例12 眉毛付近の痛み(三叉神経痛)
症例
こんにちは。今回は三叉神経痛と思われる症状をお持ちの女性の症例です。
目次
患者様について
F様30歳、女性
最も困っている症状: 左の眉毛周辺が痛い、頭痛、首肩のコリ
F様は数週間前から眉毛付近に痛みを感じるようになり、当院患者様のご紹介でご来院されました。
患部がズキズキと痛むということでした。眉毛の少し上あたりに顔の感覚をつかさどる三叉神経という神経が出てくるくぼみがあります。
今回のパターンはこの付近に痛みが出ていたことや、眉毛を動かさなくても疼くように痛んでいたことから三叉神経痛と考えていいだろうと判断しました。
所見
問診をしていると眉毛の痛み以外にいくつかの情報が入ってきました。
1)これまでに自律神経失調の傾向があり、体調が不安定な傾向があったこと。
2)情緒の起伏が激しく、非常にイライラしやすかったこと。
3)お腹の張りや、喉のつまり感からつばを飲み込む動きを何度もしてしまうというような症状が見受けられること。
4)お話している時の印象としては、性格的には神経質で不安がち、気になると頭がそこから離れないという傾向があったこと。
5)生理痛や月経時の体調不良もひどく、ホルモンバランスの悪さが考えられること。
6)脈診からは精神的に気を張っている事で、緊張した脈が現れていました。
この方の場合、性格的に神経質な傾向であることと、不安感が強いことが体や心にストレスがかかりやすいこと
が見て取れました。そのストレスが体や神経に強い緊張を生み出していました。
三叉神経痛は強いストレスがかかって自律神経が緊張した場合や、そもそも自律神経に不調をきたして不安定になっている方が発症することがよくあります。
今回もそのパターンで間違いないと判断しました。
治療と経過
自律神経が不安定になっている方は、針は少ない数でもよく効いてくれる傾向があります。
F様にもそれは当てはまりそうだったので、3本以内の針数で治療することにしました。
使ったツボはストレスや体全体の緊張緩和のためによく使う足のツボ、血を補うためのツボで治療しました。
血を補うためのツボを使ったのは、イライラや不安感などの症状は血に含まれる栄養が少なくなっている方に起きる傾向があるからです。
1回目の治療で痛みは軽減、2回目の来院時には痛みの頻度が減ってたまに痛みが出る程度になっていました。
3回目の来院時には痛みがほぼ全く出ていなかったので、治療を終了しました。
年齢が若いこともあり、回復は非常に早かったですが、自律神経が不安定なのでまだ今後症状が出る可能性はありそうです。
経過を見て、また症状が出てきた時には早めに来院していただくようお伝えしました。
使用した主なツボ
足三里、太衝、陰谷、三陰交など
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