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2022年04月06日

症例81 めまい・耳鳴り・お腹の張りでお困りの女性

症例


こんにちは。副院長の藤森です。





今回はめまい・耳鳴り・お腹の張りでお困りだった患者様の症例です。




目次



  1. 患者様について

  2. そもそも自律神経とは?

  3. なぜ自律神経が乱れたの?

  4. 自律神経がどう影響しているの?

  5. どのように治療していったの?

  6. 治療の流れはどんな感じだった?

  7. 東洋医学的見立て

  8. 主に使ったツボ

  9. 施術者の思い


 




患者様について





Y様 50代 女性 





主訴:日常的にめまい・耳鳴り・お腹の張りを感じる。その他に肩こりもあり。特に仕事が忙しかった時や、ストレスが多い時に症状が強くなる。耳鳴りは10年前からあるとのこと。特にここ最近、症状が強いので気になるとのことで来院されました。





仕事の疲れストレスがT様の症状に影響しているのは明白です。ではどのように影響しているのでしょうか?





このような症状の場合、「自律神経の乱れ」が大きく影響していると考えられます。











そもそも自律神経とは?





自律神経は活動時に働く交感神経、リラックスしている時に働く副交感神経の二つの神経があります。この二つの神経が生命維持をする為にいろいろな微調整を行っています。





例えば、心臓の働き・血液の流れ・胃腸の働きなどを調整するなど、意識では動かせない働きのほとんどを行っています。







なぜ自律神経が乱れたの?





自律神経は、ストレス・ホルモンバランス・生活習慣などによって乱れたりします。





Y様の場合、お仕事で大変ストレスが多く、ご年齢からもホルモンバランスの乱れが出やすく、この2つの要因から自律神経が乱れていると考えました。







自律神経がどう影響しているの?





私の臨床経験上、自律神経が乱れて交感神経が働きすぎている方は「感覚器が敏感」になっているケースが多くみられます。感覚器とは視覚・聴覚・触覚・平衡感覚など様々な感覚を感じる所のことです。





敏感になっている方の例としては、夜に車のライトが異常にまぶしく感じる、バイオリン・ピアノなど高音が苦手、騒がしい環境で辛くなる、服が肌に擦れたりすると気持ち悪い、においですぐ気持ち悪くなる、車酔いをしやすいなどなど様々なものがあります。





この過敏さが異常に感覚を刺激して、めまい・耳鳴りを引き起こしている場合があります。





また、自律神経は内臓の働きや筋肉への血流も調整しています。交感神経が働きすぎると、胃腸では働きが鈍りお腹が張りやすくなり、肩の筋肉では血流が行きにくくなり硬くなり肩こりを感じやすくなります。





Y様の場合、上記の内容から平衡感覚や聴覚の過敏でめまいや耳鳴り、胃腸の働きの鈍りでお腹の張り、筋肉への血行不良で肩こりが発生していると考えました。







どのように治療していったの?





とにかく、自律神経の乱れによる症状が目立つので交感神経を抑えて、リラックスできるようになることで感覚器の過敏さや胃腸の働きが正常化するように治療を進めていきました。







治療の流れはどんな感じだった?





症状がかなり落ち着くところまで「4ヵ月」でした。





最初の2か月は週に1回、後の2か月を2週間に1回のペースで通院頂きました。





治り方としては・・・





「術後の数日は症状が落ち着くがその後にだんだん出てくる」→「日によって症状があったり無かったりする」→「症状が軽い・無い日が多くなる」といった具合の回復過程を経て比較的楽な日常生活を送っていただけるようになりました。





Y様のように体質とストレスなど周りの環境からこのような症状が出る方は同じ環境にいる限りどうしても再発がしやすくなります。当院としては良い体調をキープできるように定期的に(体調が崩れる兆候が見られた際や1か月に1回など期間を決めて)お越しいただくことをオススメしております。





Y様は現在も同じ環境で生活され1か月に1度メンテナンスを行っていますが、日によって多少症状があるときもあるがあまり不調を感じない状態を維持されています。







東洋医学的見立て





ここからは詳しく知りたい方向けに解説いたします。興味のある方はお読み下さい。





脈は弦細、肝虚(肝臓の栄養血の不足)、回復力の低下を示す脈が出ていました。





舌は暗やや紅、舌先が紅い、やや痩せて小さい舌でした。





お腹は胃や小腸にやや張りがある感じでした。





以上のことから、脾腎陽虚→肝血虚→肝鬱気滞(血虚肝鬱)→肝火上炎+腎陰の不足(ホルモンバランス失調による)が考えられました。





お腹の張りは肝鬱気滞→肝胃(脾)不和で発生していると考えました。







主に使ったツボ





水泉、湧泉、衝陽、太衝、太白、太陵





上記を体調によって変えながら使用して、胃腸を働きやすくして血や精を作りやすくして血虚からくる気滞がおきないように働きかけていきました。







施術者の思い





日常のストレスにより自律神経が乱れている方は数多くいらっしゃいます。ストレスを無くしてしまえば確かに治りやすくなります。しかし、仕事を辞めたり環境を変えたりするのはかなり困難なことです。それらを変えずに回復するためには、必ず治療が必要です。鍼灸治療は調子を整えて身体がストレスに対して負けないようにしていきます。また、ストレスを受けて自律神経が乱れてしまっても自力で持ち直せるように働きかけていきます。心療内科や婦人科などに通われ服薬やカウンセリングなどの治療をうけているが、それでも改善が少ないという方は鍼灸治療を選択されてみてはいかがでしょうか?


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