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2018年10月19日

症例2 肩関節まわりの痛みでお困りの男性

症例

こんにちは。

「肩関節まわりが痛くてなかなか治らない」
「五十肩になって腕が上がらず、痛い」

「スポーツをして肩を痛めてしまった」

そんな肩の痛みをお持ちではありませんか?

今回は「1カ月前から肩関節のまわりが痛み始めてなかなか治らない」

とお困りだった患者様の症例をご紹介します。

★目次
1.患者様について
2.これまでの経過
3.整形外科的見立て
4.東洋医学的見立て
5.治療期間のめやす
6.選んだツボ
7.施術後の経過




患者様について


F様

70歳・男性

会社員

お困りの症状:腕を動かすとある動きで左の肩が痛む

痛み始めた時期:1カ月前

ゴルフを毎日のようにやっている。(練習は週5日、ラウンドは月に5~6回)



これまでの経過


痛み始めてからご身内の方が見つけてくれた整骨院に通院。5~6回ほど鍼治療をうける。

低周波を流すタイプの鍼治療だったが、痛みにほとんど変化がない。

さらにインターネットでご身内の方が当院を探し出し、ご来院。

整形外科的見立て


<肩関節周囲のトラブルを疑う>

1.肩関節後面あたりに痛み

2.上肢の挙上・伸展・内転・外転・水平内転・水平外転では肩関節に痛みなし。

3.シャツに腕を通すときに痛み。

4.結帯動作から上肢を戻す時に痛みが走る。

5.上記のテスト以外で日常の何らかの動作で肩関節前面にも痛みがでるときがある。

肩の外旋筋群に痛みがある傾向。肩関節周囲炎も疑う。

<首での神経圧迫(頚椎症性神経根症)を疑う>

1.ジャクソンテスト(座って頭を上に向け天井を見るテスト)陰性➔頸椎が神経を圧迫し炎症が起きているかを診るテスト

2.スパーリングテスト(ジャクソンテストの姿勢から少し左右に頭部を傾けるテスト)陰性➔ジャクソンテストと同じ目的。ジャクソンテストの刺激増強版。

3.モーレイテスト(側頸部の根本、鎖骨に近いところを圧迫するテスト)陰性➔首の横の筋肉が神経を圧迫し炎症が起きているかを診る。胸郭出口症候群のテスト。

4.アレンテスト陰性➔モーレイと同じ目的。

5.エデンテスト陰性➔胸郭出口症候群のテスト。鎖骨と第一肋骨の間での神経圧迫をうかがう。

首に問題はなかった。

東洋医学的見立て


脈:滑 浮

舌:白苔

お酒をよく飲む。飲みにいくとビール10杯以上、焼酎などもさらに飲む。

少し風邪の引きかけ(体表面が風や寒気で冷えた状態)と、飲食不摂生で湿邪をためた状態。と見立てる。

{太陽腑病証、腑経病(大腸経・小腸経・胃経・膀胱経)と見立てた。}

治療期間のめやす


肩関節周囲炎は急性の場合は1カ月以内の施術期間。

慢性の場合は数カ月~半年ほどかかることもあります。

今回のFさんの症状はどちらかといえば急性のものと判断。

痛みの度合いがピークをやや越えつつあったので3~4回の治療を見込んでいました。

選んだツボ


右足三里(あしさんり)・・・脚にあるツボ。後谿とあわせて体表面の冷えをとる。胃腸の負担をへらす。胃の経絡を疎通する。

左後谿(こうけい)・・・手にあるツボ。背骨上(頸や腰)の症状に使われる。体表面の冷えを取る。小腸の負担を減らす。小腸の経絡を疎通する。

左曲池(きょくち)・・・肘にあるツボ。肩関節前面の痛みを取る。大腸の負担を減らす。大腸の経絡を疎通する。

左条口(じょうこう)・・・脚のスネにあるツボ。肩の痛みを取る。小腸・大腸の負担を減らす。胃の経絡を疎通する。

左承山(しょうざん)・・・ふくらはぎにあるツボ。膀胱の経絡を疎通する。肩関節後面の痛みを取る。

左肩貞(けんてい)・・・肩後面にあるツボ。肩関節後面の痛みを取る。

施術後の経過


1回目施術中より、「痛みがましになってきた」と訴えられる。

施術後、痛みがほとんど消失

1回目の施術では症状を軽減する治療を中心に行い、2回目以降体質的な治療を入れる予定で3~4回の治療を見込んでいた。

施術後、2日後に連絡があり、「痛みがほとんどなくなんの問題もない」との報告を受け、ご本人も満足しておられるため一旦そのまま様子を見てご卒業していただくことにした。

F様は冷えと飲食不摂生が原因で起きた急性症状が緩解せず、1カ月ほど症状をひっぱっていたようでした。

1.体の表面にある冷えを抜き、

2.胃腸にかかる負担を減らし、

3.筋肉・関節の緊張を緩め、痛みを鎮痛させた。

ところ一気に症状が改善したようでした。

本来はカラダの持つ虚(弱っている部分)を補い、症状がぶり返さないよう施術を行うところですが、今回はその必要もなかったようで、1回でご卒業いただいた症例となりました。

70歳でゴルフをバリバリ行うFさんですが、筋肉や関節・骨が弱ってくる年齢なのであまり酷使しているとまた痛む可能性は多いにあります。

またご来院された際にはしっかりと体の弱りを補強する施術をしなければいけないと思っています。
要鍼灸院 とみお院

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